末期がん患者が優先座席着席で高齢者が「ここはあんたが座る席じゃない」倉田真由美氏、夫への心ない言葉明かす

漫画家の倉田真由美氏が3日、SNSで電車の優先座席についての思いを吐露した。倉田氏の夫で映画プロデューサーの叶井俊太郎氏はステージ4のすい臓がんで闘病中であることを公表している。

倉田氏は自身のX(旧ツイッター)で「夫はステージ4の末期癌。昨年から30kgくらい痩せた。でも、初めて会った人が『この人病気かな』とすぐさま気づくほど弱々しくは見えない。」と前置き。続けて「普段電車で会社に行ったり打ち合わせに行ったりしているが、やはり体力がなくなっているので長く立っているのは辛い。」と説明した。

さらに「先日、夫が貧血気味で優先席に座っていたら、高齢者に咎められたそうだ。『ここはあんたが座る席じゃないよ』 元気なら事情を話したがそれすらしんどくて、黙って席を立ったらしい。」と叶井氏が電車内で心ない言葉をかけられたと明かした。「優先席に座る人は健常そうに見えてもそうじゃない場合もある。若そうに見える、健康そうに見えるだけで『けしからん』と決めつけるのは本当にやめてほしい。自分の病気のことを人前で言いたくない人だっているんだから。」とやるせない思いをぶつけた。

叶井氏は末期がんであることを公表しているが、仕事は継続している。3日にもXで「『花咲か爺さん』の初日ということで池袋シネマロサンで舞台挨拶の立ち会い。その後新宿でも舞台挨拶なんだが体調悪くなってしまい、帰ることに。やはり外出は2、3時間が限界かも」と体調を見ながら仕事をしていることを報告していた。

 ネットは「ヘルプマーク付けた方がいいかと。」と赤地に白の十字とハートマークのついたタグをかばんなどに付けることをアドバイス。「私は太っているので健康に見えるようでコロナ禍、大きなキャリーバッグで入院する際、バスの中でバッグを蹴られました。」と類似体験をつづる投稿や「ここに座っているから、きっとどこか痛みを抱えているんだろう…と気遣えるそんな世の中であって欲しい。」と優しさに思いをはせる声もあった。