社会学者・上野千鶴子氏がAERAの記事で発言した「私たち団塊の世代は物わかりのよい老人にはなりません」というコメントが、ネット上で大きな議論を巻き起こしています。この記事では団塊の世代の特徴や介護保険制度の歴史について語られていましたが、とりわけこの発言が注目を集め、「家族に頼らず、管理されたくない」という意志を強調する内容が議論の的になりました。
発言内容の背景
上野氏は団塊の世代が「他者に自分のことを決められたくない」「老人ホームや子どもだましのレクリエーションには興味がない」とし、上の世代のように家族の言いなりになることを拒否する姿勢を明言。また、「親の介護は若い世代が学ぶべき最後の教育」とも語り、親の老いを見つめる重要性を強調しました。このような「自己決定」の強調は、団塊世代らしい自主独立の精神を象徴するといえるでしょう。
ネット上での反響と批判
この発言を受け、SNS上では賛否両論のコメントが寄せられています。
●「自由と自己決定を尊重する姿勢は共感できる」
上野氏の発言を肯定する意見では、「家族に負担をかけずに生きたい」「これこそ団塊世代の個性」という声が見られました。特に、「自分のことは自分で決めたい」という自主性のある考え方を支持する意見が一定数ありました。
●「無責任すぎる」「家族に押し付けるのか?」
一方で、批判的な意見も多く、「介護リソースが不足している現状で、家族の手助けを否定するのは無責任だ」「物わかりの悪い老人を宣言するのは、若い世代に負担を押し付けるだけ」との声が続出しました。「管理されたくない、でも家族にも頼らないと言われたらどうすれば?」というツッコミも少なくありません。
●「言いたいことはわかるけど、表現が過激すぎる」
「物わかりのよい老人にはなりません」という表現が「挑発的すぎる」との指摘も多くあり、「もう少しソフトな表現にしてほしかった」という反応も見られました。
上野氏の発言は、団塊世代の自主独立の精神を前面に押し出したもので、その背景にはこれまで築き上げてきた自負や価値観があると考えられます。しかし、現実には介護の担い手不足が深刻化しており、自己決定だけでは難しい現状があります。「家族に頼らない」という理想は素晴らしいですが、それを実現するためには、介護保険や地域コミュニティの強化といった社会的サポートが不可欠です。
また、若い世代にとっては、こうした発言が「上の世代が自己責任を強調しすぎることで、下の世代に負担を押し付ける」というプレッシャーを与えかねない懸念も。これからの介護問題を考える上で、世代間の共存や協力がどのように実現できるのかが重要なテーマになるでしょう。
上野氏の発言は挑発的で議論を呼びましたが、介護や高齢者の自立について社会全体で考える契機となったことは間違いありません。団塊世代の「自己決定の精神」と若い世代の現実的な課題をどう結びつけていくのか、今後の議論に注目です。
ネット上のコメント
・今の団塊世代は、物分かりが悪いから介護放棄する家庭が多そう
・こういう世代に育てられた団塊ジュニア世代は就職氷河期で散々な目にあったというのにまだ苦労が続くのか
・棺桶に片足突っ込んでもあれも嫌これも嫌と駄々っ子みたいな事言ってて恥ずかしくないのすげえな。
・だからどうした?としか言えない。
・入所施設も面倒臭い人間はお断りでしょうよ
・どんなにお金を積まれても介護をする立場の人は奴隷ではありませんからね、好き勝手にやりたいならご自分でどうぞ。
・親の介護をやって子供にさせたくないとは思わんのか…